第27回大田原マラソン大会

2014年11月。

例年通りつくばマラソンを走るつもりでいた。

しかし、エントリー開始時間に痛恨の寝落ち。

意欲がなかったのだろうけど。

幸いにも大田原の追加エントリーが拾ってくれて、レース難民にはならずに済んだ。
 

そして、初めての大田原マラソンのスタートラインに立つ。

制限時間4時間のガチンコレース。

テレビでみるエリート大会のように競技場のトラックがスタート。

たった100mぐらいの長さに全選手がおさまる。

大体ゴールタイム3時間半ぐらいのところに並んだ。

それぐらいで走れると思ったから。

結果、それは大間違いだった(笑)
 

盛り上げるような演出はほとんどなく、皆ただただスタートの号砲だけを待っている。

とても心地良い空気感だ。

そしてスタート。

競技場を出る時、渋滞でスローダウン。

隣の人は「マジかよ!」とイラついていた。
 

直前までウェアで悩み、最終的に寒いと思ってTシャツの下にインナーを着たのだけど、日向を走ると少し暑く感じた。

アームウォーマーを外したり、グローブを外したり、、、外したけどまたつけてみたり。

初めの5kmはウェア調整でバタバタ。

ようやく落ち着いて走れるようになった頃から下りが始まった、、、と思う。

コースは前半下って後半上る、その程度の認識だけ。

補給のジェルも当日の会場で買ったぐらい準備は適当で、もっとやる気を見せろって感じ。

 
前半はキロ5を切るペースで淡々と。

なるべく足を使わないように気をつけて走った。

風が強かったので集団になって走ることが多かった。

この風、後半の上り坂で追い風になってくれたらいいな、、、

そんなことを願いながら前半を走る。
 
 

25kmぐらいかな?

「やっと追いついた~」と走る整体師さんが声をかけてくれた。

「上りもキロ5を超えないで走り切ってやりますよー!」と威勢よく宣言してみたけど、すぐにその発言を後悔した。

28kmのラップは5’23。

あれ?

29km 5’52。

30km 6’08。

あれれ?

 

ダラダラと続く上り坂。願いは届かず風は真正面から吹き付けた。

それでもきっちり練習してきた人は力強く登っていく。

対象的に全く進まない自分。

やってきた事の差が如実に現れる。

 

それまでキロ4分台で走ってきたのが、ついにはキロ7分台とか。

恐ろしく1kmが長い。

足が終わっているので腕振りで上ろうと思うものの、肩こりのせいか(四十肩?)右肩が痛くて思うように動かせない。

上りに入って痛くなっていた左の脇腹もどんどん悪化。

息が深く吸えない。

もうだめだ、走れない、、、と思ったところで次のエイドが見えたのでそこを一旦ゴールにして仕切り直し。

エイドではとにかく何とかしなくちゃと、痛む右肩と左脇腹、そしてガチガチに疲れている両股関節に水をかけた。

 

この後は絶対にゴールまで歩かない!と心に誓いリスタート。

渾身のキロ7オーバーラン(笑)

 

何とか歩かずに、残り5km地点までたどり着いた。

疲れ切って細かい計算は出来ないのでざっくり掛け算をしてみる。

キロ8×5km=40分。

制限時間に間に合わず…

キロ7×5km=35分。

ま、間に合わず…

 

頭が真っ白になった。

今、全力でキロ7をオーバーしているのに、この先キロ6分台を維持しないと制限時間に間に合わないなんて!

絶望とはこのことか。

ここまで必死に走ってきて、これからも必死に走って、、、やっとの思いでゴールしたとしても完走とみなされないなんて…

一体どんな気持ちになるんだろう。

もしかしたらマラソンを止めたいと思うぐらいへこむかも…

そんな時(時間は前後してるかもだけど)、沿道から赤い服で揃えた大応援団の熱い声援をうけた。

 

頑張って! 諦めちゃだめ!!

 

6月の喜多マラソンで人生初めてのDNFをした。

そして諦めたら一瞬で全てが終わってしまうんだということを知った。

今やるべきことは全力で前に進むこと。

例え制限時間に間に合わなくても、力を出し切ってゴールしないと絶対に後で後悔する。

大応援団に力をもらい、力一杯キロ7で走った(笑)

 

その後の2kmはラップを確認しなかった。

時計を見たところでペースを上げることなんて出来ない。

全力で走るのみ!

 

残り3km地点。再び掛け算をする。

キロ7×3km=21分

時計を確認。

 

あれ?間に合う!!

 

がむしゃらだったから気が付かなかったけど、いつの間にか上り坂が終わり、向かい風もほとんど感じなくなっていた。

諦めなくて良かった!

今までの頑張りが報われたんだ!

そう思ったら涙がどばっと溢れ出そうになった。

待て、待て。まだ何があるかわからない。

最後まで気を抜かずに走りきらないと。

泣くのはゴールしてからだ。

 

41km 6’20。

やはり、キロ6分台に戻っていた。

今のペースは最後まで維持できそう。

どうやら時間内に完走できそうだ。

 

絶望的な状況を耐え忍び、競技場に戻ってきた。

我ながらよく頑張った。

どうせなら時間ギリギリにゴールしたほうがネタになるなぁ、などと余裕が出て考えはじめる(笑)

制限時間4時間。4:00’00はセーフ?アウト?

どっちだ?

危険なのでギリギリのゴールは止めた(笑)

 

嫌というほど走ってきたから、最後は逆に歩いてゴールしてみようかな?

そんなことを考えながら最終コーナーを曲がっているとき、素敵な、いかにもベテランランナーなおじ様に声をかけられた。

「さすがにここまでくると歩いてる人はいないね~」

おじ様、心の中が読めるのか!?(笑)

 

結局はゴール前で歩こうと思ったけど、とても周りの迷惑になる場違いな行為だとわかったので、そのまま走ってゴールした。

 

3:58’43
(ネットタイム 3:57’49)

ハーフ通過 1:45’39

10km 51’05
20km 1:40’15 (49’10)
30km 2’33’23 (53’08)
40km 3:44’10 (1:10’47)

 

直前のブログでこんなことを書いていた。

タイムに関わらず、その時のベストの走りが出来れば満足できる、、、それがマラソンだと思う

ベストな走りとは言えないけど、まさにそんな感じのレースとなった。

ゴールタイムは初フルより15分遅い、自己ワーストを大幅に更新するもの。

しかし、ゴールでは「よっしゃ!よっしゃ!」と自然に声が出た。

ちなみに涙はなし。

フルマラソンを完走するって特別なことなんだと、改めて感じることができたレースだった。

悔しさはもちろんあるけど。

2014ohtawara

2014ohtawara-2

分割  距離 平均ペース
1 0.06 16:08
2 1.00 5:55
3 1.00 5:06
4 1.00 5:02
5 1.00 4:48
6 1.00 4:50
7 1.00 4:53
8 1.00 4:54
9 1.00 4:48
10 1.00 4:50
11 1.00 4:54
12 1.00 4:52
13 1.00 4:54
14 1.00 4:52
15 1.00 4:50
16 1.00 5:04
17 1.00 4:50
18 1.00 4:53
19 1.00 5:02
20 1.00 4:45
21 1.00 4:54
22 1.00 4:54
23 1.00 4:57
24 1.00 4:53
25 1.00 4:53
26 1.00 5:20
27 1.00 5:09
28 1.00 5:23
29 1.00 5:28
30 1.00 5:52
31 1.00 6:07
32 1.00 6:31
33 1.00 6:29
34 1.00 6:42
35 1.00 7:27
36 1.00 8:47
37 1.00 7:41
38 1.00 7:51
39 1.00 6:23
40 1.00 6:27
41 1.00 6:20
42 1.00 6:41
43 1.00 6:21
44 0.33 7:02
概要 42.39 5:38

 

6月、喜多マラソンDNF
7月、富士登山競走DNF

2014年は記録なし、なんてことになりそうだったけど本当に完走できて良かった。

 

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