第1回さいたま国際マラソン完走記(その3)の続きです。
* * * * *
アフリカの2選手に少し離されながらもくらいついて行く唯一の日本人選手、それは吉田香織選手だった。
思えば初めて間近に見た陸上界のトップアスリートはこの吉田選手かもしれない。
タニマリハーフだったか何だったか、近所のマラソン大会のゲストランナーで、ガチで走っているところをコース脇から見た。
野生動物的なストライドの広さと、一切の無駄が削ぎ落とされた身体に猛烈な美しさを感じた。
その後、皇居での走遇もあったりしたりしたもんだから、好きにならないわけがない。
そんな吉田選手が日本人トップで現れたわけだ。
masa選手、興奮!
「かおりんファイトーっ!!!」
思わず叫んだ。
テレビ中継に映っていた(嬉)
おケツがムッチムチだ…(恥)
料金所を通過。
結局この後、日本代表チャレンジャーの部の選手とは数人しかすれ違えず。
国道463号線から左折し、埼玉スタジアム方面へ。
少し足の疲労を感じ始めていたが、気のせいだと自分に言い聞かせた。
* * *
20km通過。
1:34’36 (23’21 | 4’40/km)
この5kmはジャスト、設定ペース通り。
すれ違いでピポパ1号さん、とらさんを発見!
折り返しの少し手前ではぶびっちゃんを発見!
差は1分ぐらいか?
「追いつくぞ!」
と、自分を奮い立たせるため、ぶびっちゃんに向けて息巻いた。
埼玉スタジアムの折り返しを折り返すとすぐに中間地点。
ハーフ通過 1:39’45
目標タイム3時間20分の半分、1時間40分を僅かに切って予定通り。
全く同じようにハーフをもう一本走ればいい。
簡単なことだ。
楽勝だ。
重くなってきた足の感覚をポジティブな考えで打ち消す。
この区間は少し力を入れて走った。
そのままの流れで走ってしまうとペースが落ちる、足が終わってきている、と感じていたのかもしれない。
ずっとペースメイクしてもらっているのも申し訳ないので、ヒラリーさんの前に出て積極的な気持ちで走った。
* * *
25km通過。
1:58’14 (23’38 | 4’44/km)
走っている時はわからなかったけど、力を入れているにも関わらずペースは落ちているので、このあたりで既に足が売り切れてしまっていたのかもしれない。
国道4号線にぶつかる手前で3つ目、最後の折り返し地点を折り返す。
対向車線にヒラリーさんの姿を探す。
キョロキョロしていたら、
「後ろにいますよ!」
すぐ後ろにいた(笑)
もうすぐ自分の中でフルマラソンのスタートとしている30km地点。
やっとウォーミングアップが終わる。
ここからが本番。
なのにどんどん動かなくなっていくこの身体…
大柄なランナーさんが前にいたので、何も考えずについていくことにした。
しかし、ちょっと気を抜くとすぐに離されてしまう。
浦和美園の上り坂に入る。
ぜ、全然進まない…
周りには歩く人多数。
みんなやはり足にきているみたいだ。
つられて歩きそうになるのを必死にこらえる。
ペーサーになってもらおうと思っていたランナーはどんどん離れていく。
ヒラリーさんの背中もどんどん小さくなる。
30km手前でこの状態。
苦しいレース展開となってしまった。
関連記事